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2009.08.18 ヤスシくん part3
海からの風が心地良い。
時折、蚊取り線香のニオイが僕の鼻の上を通り過ぎる。
祖母はまだ、となりの部屋で大叔母と話をしているようだ。
「かや」が吊された布団の上で、電球の周りを飛んでいる蛾を眺めながら、
僕はボーっとこの二日間の出来事を反芻していた。
この二日間はいつもヤスシ君と競争していた。
西瓜のタネ飛ばし、防波堤からの飛び込み、夕ご飯のお代わり、
そうだ、さっきまでやっていたセンコウハナビも、どっちが長持ちするか競争していた。
そして、僕とヤスシ君は勝った負けたと言ってはケラケラ笑っていた。
祖母はどうして僕を誘ったのだろう?
そんな難しいことを考え始めたとたん、まぶたが重くなってきてしまった。


帰る日の朝、朝ご飯をみんなで一緒に食べた。
昨日とまったく変わることはない。
冗談を言いながら、ケラケラ笑いながら僕は御飯を3杯お代わりした。
ヤスシ君も3杯お代わりした。
大叔母は「ヤスシ、いつもは一杯だけなのにねー」と微笑みながらお櫃の御飯をよそっている。
バスの時間が近づき、帰り支度を終え、
玄関土間で、来た日と同じように祖母が大きな声で奥にいる大叔母に「帰るよー」と声をかけた。
奥から、ヤスシ君家族が全員出てきた。
妹のミヨコが「もう、帰っちゃうのー?」とだだをこねるように言う。
祖母は「お世話になったね」とみんなに挨拶をしていた。
僕とヤスシ君はただ黙ってにこっと笑みを浮かべた。
バスは定刻通りにやってきた。
バスに乗り込んだ後、祖母は「タカシ、楽しかった?」と僕に訊いてきた。
僕は「うん、楽しかった!」ときっぱりと答え、ヤスシ君のケラケラ笑う顔を思い出していた。


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PEN E-P1with VARIO1:3.5-5.6/14-45 ASPH  ( デイドリーム )

稲田先生は僕の絵日記を見終わり、最後のページにはんこを押してくれた。
ノートを閉じながら、
「・・・・で、楽しかったかい?」
「楽しかった!」ときっぱりと返事をして僕は自分の席に戻った。



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