2009.10.02 日本絵画バンザイ
巨匠数珠繋ぎ、最後は日本絵画(仏像など省く)
フランスの日本アニメブームは世界の中でも突出しているのは、みなさんもご存じでしょう。
70年代に紹介された「グレンタイザー」、「キャンディ・キャンディ」は
子供世代の視聴率100%といわれたそうで、今では大規模なアニメイベントも開かれているようです。
しかし、このブームは「アニメ」という日本文化の一部の流行でしかないわけですが、
19世紀後半から20世紀初頭にかけてのJaponismeは、
当時発達しつつあった写真技術と印刷技術により、
日本の様子が西洋に広く知られるようになったのをきっかけに、
爆発的にヨーロッパの美術、工芸、装飾などの幅広い分野に影響を与えたのは歴史で習いましたね。

ドガも例に漏れず、日本絵画、特に北斎の大ファンだったようで、
「北斎は多々ある浮世絵師の中の一人ではない。北斎自身が島であり、大陸であり、
世界そのものなのである。」と大絶賛しています。
                                  http://www.muian.com/muian08/muian08.htmより転載

それではなぜ西洋の美術家達が、当時の日本絵画に強い関心を示したのでしょう。
それはルネッサンス以降の西洋美術が、
遠近法によって「現実のイリュージョン」を追求してきましたが、
これは絵画史上特殊なことなのです。
(ちょっと話がかたぐるしくなってきたのが気になりますが、このままいきます)

思い出して下さい。
ルネッサンス以前のヨーロッパ絵画は遠近法もなく、陰影を表すこともしていません。
ローマもギリシャもエジプト文明も絵画は平面的です。
黄河もインダスも絵画は平面的です。
アボリジニもアフリカンも古代インダスも絵画は平面的です。
そして、東洋美術も明治以前の日本美術も・・・・・。
そうなのです、本来、人が平面に描こうとしたモノは決して「現実のイリュージョン」ではないのです。

それが、ルネッサンス以降の、現実のイリュージョンが絵画だと思いこんでいたヨーロッパの画家達が
日本の開国で日本美術を目の当たりにしたとたん
「あれ?そうか、こんなのもありか!」なんて目鱗状態になったに違いありません。

ヨーロッパの美術家達を目鱗状態にした日本絵画の代表が、
文明開化という名前で、ヨーロッパ文化を盲目的に受け入れた当時の日本が
ゴミ同然に扱っていた浮世絵版画とは皮肉です。
それでは、ヨーロッパの美術家を魅了した浮世絵師の最もポピュラーな作家といえば・・・・・
・・・・そうです、ドガもゴッホも大好きだった葛飾北斎ですね。

Hokusai,fuji7

例えばこの作品などは、もう、私達日本人にとっては見慣れた作品ですが、
世界を相手にできる作品であることは間違いありません。
北斎だけじゃなく、ダ・ビンチやピカソ、ゴッホの名品と肩を並べても引けを取らない日本絵画は
まだまだたくさんあるはず。
さて、芸術の秋。大きな美術館で開催する展覧会も良いけれど、
あなたの町にもある小さな美術館の日本美術を訪ねに行こうではありませんか!

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