2009.11.08 美術館の憂い
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PEN E-P1 with F .Zuiko 38mm F1.8

大阪・天保山にあるサントリーミュージアムで開催されている
「ウィーン・ミュージアム所蔵・クリムト、シーレ・ウィーン世紀末展」というのを見に行ってきた。
19世紀末から20世紀前半にオーストリアで活躍したグスタフ・クリムトとエゴン・シーレを旗印に
集客を目論んだ展覧会です。
もう少し完成度の高い二人の作品が見たかったなー、というのが正直な感想。
まあ、ウィーン美術館の所蔵作品を全体的に紹介する展覧会の要素が強いから、
仕方がないのかも知れないけれど、展覧会としてはちょっと薄味。
仕方ないと言えば、このサントリーミュージアムは来年度で閉館してしまう。
関西の私立美術館の中ではバラエティに富んだ企画展を開催していたので、残念。
これも、不況の影響だろうなー。
こういう文化的事業も受容と供給のバランスで成り立っているのがよくわかる。

そういえば、次回展は去年、東京・上野の森美術館で開催し、多数の観客が殺到し、
入場制限を行う事態になった「バガボンド」「スラムダンク」などの人気長編マンガを生みだした
井上雄彦展だって・・・・・・(私とて興味はある)
週刊朝日の誰かのコラムにも東京都現代美術館が
宮崎アニメ関連の展覧会で集客数が増加したり、ディズニー関係の人で
メアリー・ブレアという女性にスポットライトを当てた展覧会を開いて
好評を得たりしているらしいことを記事にしていた。
著者はこのような企画を肯定しながらも「現代美術館なのに・・・」と現代美術愛好家の
複雑な心境を綴っておられた。
そう言えば(今日は「そう言えば」が多いな・・・)サントリーミュージアムでも、
ずっと昔に「ドラえもん」をテーマに展覧会をやっていたのを、子供連れで見に行ったときも、
黒山の人集りだったな。
やっぱりサブカルチャーは強いですね。(・・・・というか、これが現代美術の主流かもしれない)

それと、美術館の使命とは?なんて難しいことは言わないけれど、
企画する立場の人達の「世間的には無名の紹介したい作家や作品はあるけれど、
それをやると採算がね・・・・」という声が聞こえてきそう。
それに企業や地方自治体が持っている美術館は、本体の経営状況に左右されるし・・・・。
今回の展覧会も、有名な作品は賃貸料が高くって無理、なんて言う事情が見え隠れする。

私がこの展覧会で最も気に入ったのがオスカー・ココショカの”夢見る少年達”という石版画の連作。
エゴン・シーレを敬愛する作者がシーレをテーマにした8枚組版画のうちの4枚。

oskar kokoschka01
  ポストカードをスキャニング

当時のジャポニズムの影響を受けて装飾的。
シンプルな色面がちょっと花札のイメージ、しません?

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