2011.02.20 昔の自画像が集まると怖い、という話
久しぶりの芸術鑑賞。
大阪・中之島の国立国際美術館で開催していた
「ウフィツィ美術館 自画像コレクション 巨匠たちの『秘めた素顔』1664-2010」の最終日に滑り込み。

ルネサンス期から現代まで、総勢77人の画家達の自画像が並んでいたけれど、自画像って怖いね。
それぞれの画家の自己主張と自意識過剰が表面ににじみ出ていて、途中で気持ち悪くなってきた。
まあ、それもそのはず、古くは自分の才能を売り込むためのサンプルとして描かれ、近年はこの美術館に自画像を
コレクションしてもらうのが画家としてのステイタスだったらしく、所蔵してもらうことを望んで自ら寄贈した
画家もいるほど。そんな人間の生臭さが、見る側の私にひしひしと伝わってきた。
特に19世紀までの自画像が、油絵の具とキャンバス、それに西洋絵画の様式にのっとてリアルに描かれ、
鏡を通した画家の視線がこちらを向いているので、何十人にも見つめられているこちら側としては
気持ち悪く怖くなるのは当然、と今振り返って思います。
例にとると、1720年頃に描かれたニコラ・ファン・ハウブラーケンという画家の「花輪のなかの自画像」
(これは本人が描いたのかどうか不明)は、暗い背景に花々をあしらい、その真ん中にキャンバスを破った
穴から画家がこちらを向いて微笑んでいるという構成で、「ここまでせんでもいいでしょう?」とつっこみたくなるし、
1858年に描かれたジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルの自画像は「ここまでリアルに描かんでいいでしょう?」と、
その人間業とは思えないスーパーテクニックに感服すると共に気持ち悪ささえ感じた。
(作品画像をご覧になりたい方は国立国際美術館のHPをどうぞ)
安心して見られたのが、20世紀以降の画家達の自画像。
様式も様々で、第三者的に自分を捉えようとしているところが見られるからか、普段の美術鑑賞にもどれてホッとした。

実はそんな怖い自画像以外に期待していたのが、我が敬愛する杉本博司氏の自画像(自写像?)。
「歪曲的宙感」という題名のついた作品は、草間彌生氏、横尾忠則氏の作品と共に、ウフィツィ美術館の
自画像コレクションに新たに加わえられるそう。○眼鏡で隠された横顔は、失礼ながらも「ゆけ!ゆけ!川口浩!! 」で
一世を風靡した?フォークシンガー・嘉門達男を連想してしまった。

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