2011.05.31 酸っぱいサクランボ
よく写真を撮りに行く神社。
参道の石畳を上っていくと、宮司さんの奥さんらしい方が台風の余波で散った落ち葉を掃いていた。
挨拶をしてお参りし、階段にふと目をやると小さなサクランボが落ちていた。
「サクランボが落ちていますね」と声をかけると、
奥さんは掃除の手を休めて、「ええ、でも酸っぱくて食べられませんよ、ソメイヨシノですからネー」
「どちらからおいでで?」と答えてくれた。
私は、「はい、市内から来ました。新しいカメラを買ったモノで・・」
「それに古い街並みが好きでよく来るんですよ・・・」

DSCF6412.jpg
FinePix X100
しばし、奥さんと路地の多いこの街並みの話をして別れたけれど、
よそ者がやってきて写真を撮って楽しんでいる古い建物が残っている路地も、
古くから住んでいる人にとっては路地の狭さによる悪条件が、家の立替えもままならず、
一戸を解体するだけでもコストがかかり、高年齢化問題と相まって、朽ちていくのを待っている住宅所有者もいるそう。
こんな話を書くのはもう何度目だろう。
広島の鞆の浦でお話しした喫茶店のご主人も、古い建物を維持するのは大変だと言っていたし、
旅行先で偶然見つけて訪ねた保存住宅なんかも、資産家の家系で、その建物を維持するのに
自費を投じて改修し、地域に無償で譲渡して守ったりしているのを聞くと、
美しい街並みを維持していくことは、並大抵のことではないことを思い知らされます。

ところで、先日、近隣に造成された大規模住宅地を訪ねる機会があったのですが、
その入り口にはコンクリートペンキ彩色のヨーロッパ調の門、
各区画の入り口に何故かギリシャ彫刻風のコンクリート立像を建ててあったのを見かけました。
50年後、このモニュメントはどうなっているんだろう?
なんちゃってヨーロッパとギリシャは、そこに住む人々が守っていきたいと思うモニュメントとして存在するのだろうか?


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