2012.02.10 警鐘
昔、職人さんに憧れた。
無駄口も叩かず、黙々と仕事をこなし、出来上がった仕事に注文主が感心する・・・。
そんな職人さんってカッコイイなー、と思った。

1月25日に見たドラマ「相棒ten」のストーリーは、
不法就労の罠にかかった東南アジアの人々と、草木染めの技術継承を
その東南アジア人の一人に委ねざる終えなくなった女性を中心に展開していた。
今日聴いていたラジオ番組で、東大阪にある小さな部品工場が、
精度の高い部品を作れる職人がいるにもかかわらず、取引先の企業が海外に工場を移転することになったために、
職人の年齢も考えて廃業することになった、という、その工場と長年付き合ってきた人からの報告。
4日前に見た番組で、若き左官職人 久住有生さんを知った。
飄々と笑顔を交えながらインタビューに答える姿は、決して職人のイメージはない。
しかし、日本家屋伝統の土壁へのこだわりと、それを支える技術。
それらの技術は、幼い頃から父親について教わった事だという。

偶然にもこれらの番組を見ていて思ったことは、「日本、大丈夫か?」ってこと。

自然の恩恵を利用した、農林業、漁業、鉱業などの第一次産業に積極的に従事する若者は育たず、
第一次産業で生産した原材料を加工する製造業や建築業や工業などの第二次産業の拠点はは海外に流出し、
長い年月を費やして伝わった肝心の技術力は日本の若者には伝わらない。
残るは第三次産業だ。しかしこれは、小売業や運送業や飲食・宿泊や教育・介護・医療など
「形に残らない」人の行為が産業になったもの。サービス業と考えてもいい。
調べてみると、食べるのがやっとの国は第一次産業が中心になり、金が少し溜まってくると
そのお金で工場を建てられるようになり、たくさん物を作り始めるので第二次産業が拡大する。
さらに第二次産業でたくさんの物が溢れると、皆、物以外のことにお金を使うようになる。
そうすると充実や長生きなどにお金を使う第三次産業が拡大していく。

自然の流れ・・・なのだろうか?
「形の残らない」産業だけで国というひとつの共同体が成立できるのだろうか?
それは「形のない国」になってしまうのではないだろうか?

第三次産業に従事している自分が言っても説得力ないけれど、
これらの番組の制作者は「このままでは日本まずいぞ」と
間接的に視聴者に警鐘を鳴らしているのではないか、と思ったわけです。

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