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2012.11.13 ヒマが文化を生むのだ
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新潮社サイトより画像を転載

縄文ファン、必見!今月号の「芸術新潮」・新潮社
国立科学博物館でやってたらしい「縄文人展 芸術と科学の融合」での特集なのか?
それともミホミュージアムでやってる「土偶 コスモス展」に関係するのか?
まあ、どっちでもいいけど、とにかく縄文時代の大特集なのだ。

考古学者・小林達雄さんが書いたその特集記事を読んでいて膝をたたいた。
記事の内容はこんな感じだ。
日本列島に住んでいた人間も最初は狩猟生活を送っていた。(つまり、放浪生活)
これは食材が大型動物が主流だったから(つまり、気候が大型動物に適していた)
気候が変わって大型動物が獲れなくなり、身の回りにいる小動物(イノシシとかウサギとか魚とか)
を獲るようになった。(蛇とかネズミも食べていたらしい)
だったら、そんなにウロウロしなくてもいいじゃんとなり、定住生活が始まる。
すると、動かなくても良いから、煮炊きする道具も使えるようになる。(縄文土器の始まりだ)
粘土で作った鍋釜持って放浪するのは大変だもんね。
それらの食材を調理するテクニックがどんどん進化し、保存食も作れるようになる。
そうなってくると、生活の時間にも余裕ができてくる。(食材が手に入りにくい季節もあるだろう)
「時間の余裕」つまり、ヒマな時間ができてきたわけだ。
人間、ヒマだといつもやってることに工夫を凝らす。
縄文土器はあんな風変わりな形と模様だらけだから、実用的じゃないように見えるけれど、
煮炊きする薪を積み重ねた炎の中に突っ込んで使うことを考えれば、実用的な形をしているそうなのだ。
「そういえば、粘土余っているな、ちょっとこんな形にしてみようか?」なんて考えたのだろう。
定住し、食料の調達を工夫し、それで十分生きていけるようになった時間の余裕が
文化が成立した要素なんじゃないか・・・というような内容だ。

「やっぱり」と思った。
「やっぱり『ヒマ』っていうのが人の心を豊かにするんだ」と思った。
「思索にふける」なんてヒマなな時しかできないしね。
与えられた仕事で忙しいと、工夫しようなんて思わないよね。(なんとまー、怠惰な考え)
忙しいこと自慢する人いるけど、ありゃ、格好悪いね。(こりゃまた、やる気のない人の声)

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