2012.12.12 その街の風景
海側の兵庫県立美術館から山側の旧館に新設された横尾忠則現代美術館まで歩いて行くことにした。
県立美術館から真北に向かって歩いて行くと、神戸市立王子動物園。道を挟んで動物園の南側が新美術館だ。
途中、阪神電鉄の岩屋駅、JRの灘駅をぬけ、阪急電鉄の高架をくぐればものの10分で到着する。
道のあちこちに「ミュージアムロード」と白抜き文字のピンクの幟が立っている。
街の活性化の一助にとこの愛称が命名されたらしい。
行く途中、どこかで見た風景だと思ってシャッターを切った。
歩道の両サイドにはおしゃれなマンションと古い民家や、新築の住宅が並んでいる、
東西に一直線の広い遊歩道。途中所々に階段や植え込みがあり、妙に広い道幅以外は
何の変哲もない遊歩道だ。

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シャッターを切ったあと、少し立ち止まって記憶をたぐり寄せた。
それは、2010年にNHKで放映されたドラマ「その街のこども」で見た深夜の風景だった。
そのドラマは阪神・淡路大震災15年特集ドラマとして放送された番組で、
今は東京に住む、子供の頃被災した二人の若い男女が、「追悼の集い」が行われる前日に
偶然神戸で出くわし、震災に対する想いの違う二人が深夜の街を朝を迎えるまで徘徊し、
それぞれの震災体験に改めて向き合うことで新たな一歩を踏み出そうとする若者の物語だ。

主演は森山未來と佐藤江梨子。二人が真夜中のこの場所を歩いたのかどうかわからない。
ただ、この風景にある種の違和感を感じたのは、私の記憶の中に印象としてインプットされていたからだ。
もし、私がこのドラマを見ていなかったら、この風景を見ても神戸淡路大震災の記憶が蘇らなかったし、
被災者である主演の二人の中にある心の葛藤を思い出すこともできなかっただろう。
昨日のニュースで3・11での未だ行方不明の方2000名以上の集中捜索活動が各所で行われたという。
原発事故で住処を追われた方々は34万人いるという。
今、選挙を戦っている政治家の中に、このことをどう捉え考えている者がいるのだろうか?
メディアは復興に対する政治家達の具体的ビジョンを伝えているのだろうか?
それは東北地方だけの問題ではなく、日本全国の問題であるように思われるのだが・・・・。

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