2013.03.14 獣のチカラ、人のチカラ
夕方のMBSラジオの番組で『with…夜もラジオと決めてます』という生放送の情報番組があります。
毎日日替わりで、色々なジャンルの方がパーソナリティとして出演されていて、
私は、夕食を作りながらいつも楽しく聴いています。

水曜日のパーソナリティは、元TBS記者・宇宙飛行士、現在京都造形大学で教鞭をとられている秋山豊寛氏。
氏はTBSを退社後、福島県旧滝根町(現田村市)で、米の無農薬栽培を手掛けるなど、自給自足の生活を
めざしながら、「あぶくま農業者大学校」を主宰し、「農」に関わった生活をしていたそうです。
それが2年前の福島第一原発の事故で一時郡山に自主避難したあと、同大学に招聘されたのをきっかけに
京都に移住し、プロ野球ののシーズンオフのこの時期限定で、TBSと関わりの深いMBSのラジオ番組に
出演されているようです。

その秋山氏が番組の中で、氏が住んでいた地域の現在の様子を、福島時代に仲の良かった農家の方と
電話で話す、という場面がありました。
私はその二人の話を聴いていて気持ちがゾワっとしました。
それはどういうことかというと、
◎ 猪の領域に熊が出没し、その逆に熊の領域だった場所に猪が出没するなど、生態系が以前と変わってきた。
◎ 原発事故で立ち入り禁止となった地域で豚舎から逃げたブタと、野生のイノシシが交配して生まれた
 とみられるイノブタが頻繁に目撃されるようになった。
このことから言えることは、動物たちの動きも震災によって変化してきていることと、人がコントロール
していてバランスをとっていた家畜も含めた「動物と人」との関係が崩れてしまい、動物が優位な
状況になってきていること。これは何十年も、いや何百年もかけて「獣」に寄り添って生きてきた地域の
人々の小さな努力の積み重ねが、ゼロになったに等しい。私がゾワっとしたのは、「獣の力」。
「怖い・・・」と言ってもいいかもしれない。
放射能の恐怖、風評被害の恐怖、獣の恐怖・・・・
もう、逃げ出したくなるような恐怖と戦いながら、それでもそこで農業を営んでいる人達。
原発事故の悪影響は「放射能汚染」だけではなく、様々な問題を誘発している実態。
現実は厳しい。
しかし、出口の見えない現状報告であっても、この農家の方は最後に「秋山さん、また温泉に行きましょうよ」と
明るい声で温泉好き仲間でもある秋山氏を誘っていました。
そうか、この明るさが、たとえカラ元気であっても「人の力」なのかもしれませんね。

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