2013.06.13 若いってすばらしい
Chim↑Pom というアーティストグループがいるのをご存じか?
震災直後、京王井の頭線渋谷駅とJR渋谷駅を結ぶ連絡通路にある岡本太郎の壁画「明日の神話」の端っこに、
岡本太郎の画風を真似て、黒いどくろの煙を吐く倒壊した福島原発の絵を付け足して、世間的にひんしゅくを
買った、「現代美術」を志すアーティストグループです。
報道は決して彼らの行動を「芸術」とは言わず、「悪ふざけ」で片付けてしまった。
ゲリラ的な彼らの行動は決して賞賛されず、「器物損壊」の恐れがあると、警察の事情聴取を受けることとなる。
わたしが、このグループを知ったのは、その時期と同時期、彼らが、原発倒壊、放射能漏洩の混乱期に
原発近くの丘で、太平洋戦争で、アメリカ軍が硫黄島の丘に勝利の星条旗を掲げた行為をもじって、
書きなぐった放射能のマークの旗を立てるというパフォーマンスをビデオカメラで記録した映像でした。
「なかなか腹が据わってるじゃん」と思いました。
「明日への神話」騒動も、「なかなかやるじゃん」と感心しました。
しかし、目に見える行為が雑っぽいから、パッと見「お前らなにやってんだ」って
受け取られてしまうのが残念でなりません。

本屋で「芸術実行犯」と題した、アートを通して社会とどう関わるかという、
彼らの考えをまとめた著作をみつけて読んでみました。
彼らの社会で起こっている出来事に真正面から向き合う姿は真面目で、
アートが本来持っている「リアリティの追求」を具現化しようと真摯に取り組んでいることがわかります。
それが表面に現れる「表現」となると、悪ふざけに見えてしまうのは、「無許可」だったり、
「破壊的」だったり、「露骨」だったりと、社会的な枠組みから外れた「見せ方」をしているからでしょう。
しかし、それが彼らの作戦なのです。
その「見せ方」によって社会に刺激を与え、その「出来事」について考えさせる。
それが彼らの「アート」なのです。
しかし、残念ながら、日本人はこの手のアートにはそれほど寛容ではない。
「明日の神話」に原発事故の絵を無断で付け加えた行為も、岡本作品が「第2福竜丸事件」を
題材にした「放射能の恐怖」をテーマにした作品である事を理解していれば、そして
直接作品に落書きしていないことを冷静に判断すれば、そこに「真面目なメッセージ」が
隠されていることはわかるはずです。それが「無断」でやったことだけがクローズアップされる
ところが、建て前好きの現代日本の残念な部分だな-、と思ってしまうのです。
まあ、たぶん彼らの作品行為に嫌悪感を抱く方もいらっしゃるでしょう。
「社会」に認められてこそアートじゃないのか?とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
所謂、賛否両論というやつです。
しかし、古今東西、記憶に残るアートは、常に「賛否両論」が起こるモノです。
そして私は「賛成派」として、影ながら彼らの「アート」を応援します。

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GR digital Ⅳ
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