2015.03.20 目線の痕跡
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本日は、ハーフサイズカメラのフィルムをスキャンしてみた。
もう本当に自分の思い通りにできちゃうから、楽しい、楽しい。
6年ほど前、PenFTを使っていた頃の写真。
皆さんもご存じの場所、奈良公園から東大寺に向かって撮影したカットだ。

ショットごとにスキャンするのが面倒臭かったので、一列分を一気にスキャンしてみると…
そこから見えてきたのが、撮った本人の「目線」
写真を撮っていると、撮った時は、ワンショット一回こっきりの意識しかない。
前後のカットをまったく意識していないから(撮ったその場で忘れてしまう)
すべてのカットには何の脈略もない「ワンカットづつの寄せ集め」だと思っていた。
それが、改めて連続したカットを眺めていると、自分の足跡みたいなものが現れてきて
(目線の跡と言ってもいいかもしれない)見ていて楽しくなってきた。
何に興味を持ちながらトボトボ歩いていたのかが手に取るようにわかる。
それに、単焦点レンズしか持っていないので、遠のいたり近づいたりして撮っているから、
モチーフとの前後の距離の違いで、自分の動きが見えてきて、なんとなくだけれどライブ感がある。(と思う)

特に面白いなーと思ったのが、この連続した二つのカット。
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OLYNPUS PEN-FT with E・Zuiko 38mm f2.8

連続と書いたが「連続しているように」見える。
縦画の写真を撮るとき、広い範囲を撮りたければ、同じ場所でカメラを左右に振って
数カット撮ると、「枠」に囚われない写真になる。それは、撮影者が意識した行為だけれど、
これは、撮影者はそんなことを考えていない。その時はシンプルに「気になったから」撮っただけだ。
それが、画面、上の方にある枝振りが、続いているように微妙に見えたり、手前向こうにある地面の
稜線がなんとなく左右で合っていたり、近い場所で撮っているから、木々の葉っぱの雰囲気が
一緒だったり、一瞬錯覚する要素があるから、そのように見えてしまうのだろう。
そうではないことは、すぐにわかってしまうが、ほんの少しの目線のズレを見ているようだ。
そこが面白いと思った。

ワンカットで撮るということは、一本のフィルムで、その時の目線の痕跡をたどることができる。
特に縦画になるハーフサイズは、それが顕著だ。
この間からスキャンしているブローニーといい、このハーフで撮った写真の面白さといい、
「フィルムよ、お前もなかなかやるのー」って感じだ。

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