2016.04.22 アートの起源
熊本地震で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

アートの起源を知りたい。
現代人、私も含めて、もうみんなアートしてます、アートと関わりを持って暮らしています。
究極な話、栄養を摂取し、排せつし、休息を取り、栄養を摂取するために行動し、子孫を残す
・・・・生存するための条件にアートは存在しない、生きるためにアートはいらない。
しかし、人類みなアート好き、人とアートは深い関係にある。どうして?

ラスコー洞窟やアルタミラ洞窟の洞窟壁画、教科書の図版で見たことありますよね。
あれを見て不思議で仕方がない。「絵を描く」という行為が、何万年前の人も、現代人も、
その行為自体は何も変わっていない、その普遍性が不思議でならない。

そんなアートの起源を知りたくて【洞窟のなかの心】 という学術書を読んでいる。
約4.5万年前から1万年前までの後期旧石器時代の洞窟壁画を、考古学だけでなく、
心理学、宗教学、人類学、芸術学など様々な視点で論じた本である。
著者はデヴィッド・ルイス=ウィリアムズ 、翻訳 港 千尋
ラスコー洞窟やアルタミラ洞窟などの洞窟壁画のカラー図版や、正確にトレースされた
図版がたくさん掲載されていたので、深く知ることができるだろうと思って買ってしまったが、
なかなか手ごわい。昨年の年末に買って読み始め、やっと終わりに近づいてきたという、
実にトホホな状態である。こちらはずぶの素人だから読みなれない学術書、疲れるわ―。
ましてや読む体勢がだらけているから、ほとんど頭の中に内容が入ってこない。
だから、断片的にしか理解できていないが・・・・

洞窟は入口近くは一般人の場、奥へ行くほど選ばれた人物(権威ではなく)しか入れない壁画を
描いた人物は、特殊な能力(霊的な)を持った選ばれた人物たちであり、その人物たちが、当時の
人間が思い描いていた「別の世界」への入口である洞窟という場を、特殊な場所に仕立てるために、
モチーフになっている動物たちや記号に意味を持たせ、それも計画的に描いた。
・・・・選ばれた人物・・・・
暗闇で小さな炎の明かりでも絵が描ける人
狭い空間でも無理やり入っていける人
描いているときは常にトランス状態でいられる人
・・・・つまり、現代人に置き換えると、霊感が強く・絵が上手で・暗闇を苦にせず・閉所恐怖症では
なく・麻薬を吸って作業できる人・・・・こんな人、特殊技能の持ち主だよね、まさしくアーティスト。
現代人の自称アーティストなんて吹けば飛ぶような、肝の座った人物像だね。
そんな集団が描いた洞窟壁画。これら洞窟の入口近くの広いスペースでは、その周辺の住人?が
集い執り行う宗教儀礼(アニミズム)の場でもあり、彼らはその祭司でもあった。言い換えれば、
洞窟は教会や御堂で、この人たち宗教家でもある。アートは人の精神世界を視覚化したもの。

まあまあ、この学術書は様々な資料から推測した仮説であり、読んでる本人はアホで、読み散らか
してるだけだから、話半分以下です。しかし、確実に言えることは、計り知れない力を持つ自然に対
する人間の畏怖の念が、宗教儀礼とそれを演出するアート的行為を生み出したのではないか。
旧石器人には自然をねじ伏せる術はなく、それゆえ驕ることなくピュアな精神世界を生きていたのだ。
アートは、人にとって「生きる」ためには必要ないが、
「生きていける」ために必要な、最も原初的な行為なのかもしれない・・・・

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