2016.08.16 戦争の話
最初の広島への原爆投下は、時のアメリカの大統領、トルーマンの指示のもと決定されたのではない。
この核爆弾に関わった上層部の人間の、思惑や自己保身や意思疎通の欠如の積み重ねで行われた
「想像力を欠いた愚行」。NHKの【決断なき原爆投下~米大統領 71年目の真実~】を観てそう理解した。
そのTVプログラムの概略は、原爆開発を秘密裏に計画していたルーズベルトが急死し、その詳細を
いっさい知らされていなかったトルーマンは、軍部からの原爆計画の詳細を文章で提出されても、塾考
も、判断もせず、原爆開発の指揮官・陸軍グローブズ将軍の強い押しだけで実行された・・・・というもの。

なんと恐ろしいことよ・・・・そんなことで、何十万人の一般人が虐殺されるとは。

トルーマンは原爆投下後、ラジオで「これで何万人というアメリカ兵の命を救えた」というようなことを
言ったそうな・・・詭弁である。自らが「大量虐殺を指示した政治家」というレッテルを張られないための。

内田 樹と姜尚中との対談集【世界「最終」戦争論 近代の終焉を超えて】 (集英社新書)を読んでいる。
テロと戦争の違いは何か?戦争は勝敗が決まれば条約が締結され、とりあえずの決着はつく。
テロは永遠に続く。例え「敵の巣窟と思われる場所」を総攻撃したとしても、最高指導者を亡き者にしようと。
だから、これからの時代は「常に戦争状態」であると言う。その大きな要因は、グローバリズムではないか?
グローバリストの「金のある者が偉い」という価値観が蔓延し、さらに「命より金が大事」という呆れた
風潮によって、世界のあちこちが破綻している現状がテロリストを生み、一般人が殺されることとなる未来。
日本の憲法9条はそんな殺伐としたグローバル時代を、「平穏」に生きられる世界でたった一つの条文。
今まで、この条文の庇護の下で平和ボケと言われた我々は、そんな「常に戦争状態」世界で対等に生き抜く
覚悟があるのか?アタクシには・・ない。積極的平和主義なんて・・・ない。この言葉も詭弁だ。

平和主義のアインシュタインは平和主義のフロイトに「ヒトはなぜ戦争をするのか?」を書簡で問うたそうな。
フロイトは返信で「人間から攻撃的な性格を取り除くことなどできそうもない」と答え、アインシュタインは愕然
としたそうな。たぶん、攻撃的でないヒトは種として絶滅するんだろうな。
その攻撃性はどこからくるのか、差別や格差が攻撃性の要因なら、それを知性によって抑え込めるのもヒト。
いや、そんな知性がヒトにはあるはずだ。慈愛?わからないけれどあるはずだ。

【戦争中の暮しの記録―保存版】を買った。そう、巷で話題の「トトねえちゃん」、暮らしの手帖が、高度
成長期の1967年に出した別冊の復刻版。アタクシも「トトねえちゃん」ファンなので、つい・・・。
あとがきに・・・・
この戦争のあいだ、ただ黙々と歯をくいしばって生きてきた人達が、何を苦しみ、なにを食べ、なにを着て、
どんなふうに暮してきたか、どんなふうに死んでいったか、その数少ない記録がここにある。
これが戦争なのだ。それを知ってもらいたくて、この一冊をのこしてゆく。君もまた後に生まれる者のため
に、この一冊をどんなにぼろぼろになっても残しておいてほしい。・・・・・
うん、なんだかんだ戦争して、テロにあって一番損するのはアタクシ達市井の人。だから、その経験を
リアルに残してくれている市井の人達の文章のほうが、政治家の詭弁よりずっと信用できる。

2016年の敗戦記念日によせて



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